障がい者のキャリアアップの解説と取り組み方を解説します。自分で考えるのは面倒くさいとか良く解らないという方向けに最も有効な方法も解説しますので、参考にしてみてください。
10年前の障がい者枠の仕事は、それほどキャリアについて考えられていませんでした。しかし、令和3年4月1日からキャリアアップ助成金に障がい者正社員化コース(障がい者雇用安定助成金から移管)が設けられ、キャリアアップについて企業も障がい者も考える機会が広がりました。
これからの障がい者雇用でキャリアアップは重要なことになるのでしっかり理解しておきましょう。
障害者のキャリアアップでも同じ|考え方は2つ
障害者のキャリアアップで検索すると
キャリアプラン
キャリアデザイン
キャリア形成
などが一緒に出てきます。これらは、いずれもキャリアアップに関わる事で、大きく分けると主体性と受動性に別れます。
●主体性:自ら主体となって仕事と人生を考えキャリアについて構築
●受動性:会社の人事育成制度などを利用した、会社や上司によってキャリアや働き方を決定
主体性 | 受動性 |
---|---|
キャリアデザイン | キャリアパス |
キャリアプラン | |
キャリア形成 | |
キャリアチェンジ |
障がい者雇用のキャリアに関する用語を解説
キャリアアップの解説の前に、キャリアに関する用語を解説します。
キャリアとは
編集部:まず、キャリアとは何でしょうか。
キャリアアップとは
編集部:キャリアアップって良く聞きますが、何を指して言うのでしょうか。
キャリアデザインとは
編集部:キャリアデザインとは、何ですか?
キャリアプランとは
編集部:キャリアプランについて教えてください。
キャリア形成とは
編集部:キャリア形成について教えてください。
キャリアパスとは
編集部:キャリアパスについて教えてください。
キャリアチェンジとは
編集部:キャリアチェンジについて教えてください。
障がい者雇用におけるキャリアアップ全体を解説
キャリアアップの全体図をイラストにしました。
障がい者雇用のキャリアアップの取り組み方
ここでは、キャリアアップをして最終的に目標とする自分の将来の姿に近づける取り組み方について解説します。この前の章のイラストと一緒に見て頂くと解りやすいです。
取り組む順序としては以下のようになります。
キャリアデザイン⇒キャリアプラン(キャリアパス、スキルや資格習得タイミング、転職タイミングなど)
キャリアデザインとキャリアプランの取り組み方
キャリアデザインは、将来自分がなりたい姿のことです。障がいのことも含め一緒に考えると良いでしょう。
キャリアデザイン:2016年夏までに、障がいと仕事の両方と上手に付き合いながら、人事の障がい者採用の担当になり、経験を積んでから中小企業の障がい者雇用をサポートする仕事で起業する。
キャリアプラン
キャリアプラン | 理由 | キャリア形成 |
---|---|---|
2009年一般企業退職 | 自社の障がい者採用に疑問を持ちマイクロソフトに応募 | |
2010年マイクロソフトITラーニング転職 | 大手企業の障がい者を対象とした取り組みを知るため | Microsoft CERTIFIED IT Professional |
2011年ヒューレットパッカード転職 | 大手企業の人事および、障がい者の働き方を知るため | 採用、SEEDセンター運営、障がい者職業生活相談員資格 |
2013年アクセンチュア転職 | 障がい者採用担当と定着業務に取り組むため | 採用、採用計画、定着担当 |
2016年JIER Inc.起業 | ITで中小企業の障がい者採用促進 | IT導入支援事業者(ベンダー) |
キャリアアップよりキャリアチェンジが良いケース
キャリアアップについて解説してきましたが、場合によってはキャリアチェンジの方が良いケースがあります。
キャリアチェンジが良いケース
- 障がい者のキャリア採用を考えていない企業で仕事をしている
- 障がい者のキャリアパスが無い企業で仕事をしている
残念な話ですが、障がい者のキャリア採用は全ての企業で行っていません。事務補助、事務サポート、軽作業などの求人はキャリア採用をしていないケースが多いです。そういう企業は、キャリアパスも無いことが多いです。ただし、現在は令和3年4月1日からキャリアアップ助成金に障がい者正社員化コースが出来たので、増えてきてはいます。
*障がい者正社員化コース(厚生労働省)
もし、現在キャリア採用でなかったり、キャリアパスが無い仕事や企業で働いている人は、キャリアパスがある職種や企業にキャリアチェンジをする方が良いでしょう。
キャリアアップに最も有効な方法
現職があり、キャリアアップは無理だとか難しいと思っている人は、キャリアチェンジをしてみたら如何でしょうか。私の経験からは、障がい者専門にカウンセリングをしているキャリアコンサルタントを利用するのが一番良い方法です。
理由は、キャリアアップやキャリアパスがある企業や求人を熟知しているからです。やっぱり、実績が無い企業より実績がある企業の方が信用が出来て安心です。
関連記事
【経験者監修】障がい者におすすめの就職・転職エージェント・サイト情報
現職が無くて、働く事に不安がある人は、働く事とキャリアについて相談が出来るこちらに相談をするのが良いでしょう。
関連記事
【徹底比較とランキング】見学すべきおすすめの就労移行支援8選!
障がい者のキャリアアップに関するQ&A
JIER Inc.に良くある質問や相談の一部を紹介します。
- Q.キャリアパスが有る企業なら、必ずキャリアアップできますか?
- A.キャリアパスは、企業内の制度なのでひとり一人に合わせたプランを上司や関係者が立てるので、無理なプランが無いのが良いところですが、希望する様なキャリアアップが出来るかは解りません。上司や関係者と良く相談をして決めるのがポイントです。アセスメントなどでしっかり話をしましょう。
- Q.キャリアパスは、途中で変更することは可能ですか?
- A.キャリアパスを実施してから即変更は難しいでしょう。ですが、成長に合わせて変更することは可能です。もし、キャリアパスに違和感を感じたり、自分で考えている様なキャリアアップが出来ないのであれば、一企業のキャリアパスではなく、主体性のあるキャリアプランとして次のステージ(他社)に変えても良いかもしれません。
- Q.キャリアカウンセリングが上手なコンサルタンを教えてください。
- A.コンサルタントによって、得意な分野や地域が変わるので希望に近いところを利用するのが良いですね。当メディアのこちらを参考にしてみてください。
最後に
障がい者のキャリアアップについて解説しました。
厚生労働省の障がい者正社員化コースが設けられたことにより、少しではありますがキャリアアップがしやすい環境が用意されてきました。
これを読んで頂いたあなたも、人生を考えたキャリアデザインを作成して、キャリアプランを主体的に考えてみてください。